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加齢黄斑変性症

加齢黄斑変性症とは

わが国における視覚障害の現状, 2007 より

加齢黄斑変性症の眼底

LV=(0.1)
正常眼底

LV=(1.2)
加齢黄斑変性症の症状


健常の見え方


加齢黄斑変性症の見え方



加齢黄斑変性症の検査

視力検査:視力に影響が出ていないか
アムスラー検査:ゆがみがあるかないか、増えていないか




蛍光眼底造影撮影(フルオレセイン:FA,インドシアニングリーン:IA)

FA

黄斑部の過蛍光は、網膜下と色素上皮下の新生血管盤によるもの

IA

脈絡膜の新生血管が疑われる

その他

脈絡膜の新生血管が疑われる

OCT




加齢黄斑変性症の治療 内服 予防

止血剤や循環改善剤・ビタミン剤などが用いられてきましたが、どれも特効薬とはいえませんでした。
最近は、ルテインやビタミン・ミネラルなどを含有したサプリメント(オキュバイトなど)を使用すると、ある程度進行を抑えることが分かってきました。
強い光を避けること、煙草を吸わないことも重要といわれています。

従来のレーザー治療

黄斑部から離れた新生血管に対して有効です。
照射部位が時間と共に広がってくることや新生血管が再発することがあります。
また、照射部位では正常な網膜も傷つき、その部分が見えにくくなりますので、黄斑下や黄斑部に近い新生血管では照射できません。

光線力学的療法(PDT)

蛍光眼底造影検査を行って、PDTが適応であるかを判断し、レーザー照射の範囲を決定します。
特定の波長のレーザー光に反応する薬剤(ベルテポルフィン:verteporphin 商品名ビスダイン:Visudyne)を注射した後に専用のレーザーを病変部に照射します。
ベルテポルフィンは、新生血管に集積しやすいため、新生血管盤にのみダメージを与え、正常網膜へは影響が少ないと考えられています。
そのため、黄斑下の病変もはじめてレーザー治療が可能となりました。


専用レーザー(ビズラス690S:Zeiss社製)

3か月後に再度、蛍光眼底造影検査を行ってPDTの追加治療が必要かを判断します。
日本で健康保険適用の認可前に行われた治験では平均治療回数は2.8回でした。


PDTでの注意

薬剤が体内から消失するまで(2~5日間)は強い光(直射日光やハロゲン光など)を避ける必要があります。
不用意に強い光を浴びると皮膚炎などが生じることがあります。
従来は光源を排除した病室に最低2日間入院していただいていましたが、現在は外来にて行うことも可能です。

光線力学的療法(PDT)

VEGF阻害剤とは、加齢黄斑変性症の原因となる脈絡膜新生血管を成長させるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質の働きを抑える薬です。
実際の治療は、白眼の部分から眼の中心の硝子体という場所に向けて、注射します。


VEGF阻害剤は、導入期と維持期からなります。 導入期では、月1回VEGF阻害剤を白眼の部分から注射します。これを3 ヵ月間繰り返します。
その後の維持期は、眼の診察や検査で症状をみながら、必要に応じて注射します。
検査は必要に応じて月1回、視力検査、眼底検査光干渉断層撮影、場合によって蛍光造影検査などを行います。

注射による薬物療法ですので、脳梗塞や眼内炎の発生については留意が必要です。
より安全で有効なものにするために、担当医からの説明を十分にご理解のうえ、治療を受けてください。



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